【新唐人2012年10月30日付ニュース】スタンダード&プアーズが北京で発表した『中国100大企業』信用格付け報告によると、大手企業107社のうち、信用リスクが“極めて大きい”、“非常に大きい”、“比較的大きい”が67%を占めていることがわかりました。この他に、過去数年の大規模な貸付が、銀行の貸借対照表にもたらした損害がまもなく表面化すると指摘しています。
スタンダード&プアーズが調査を行った15業界107社におよぶ中国の大企業のうち、国有企業が約8割を占めています。
その中で、鉄道部、中国国際航空、中国遠洋控股(えんよう こうこ)など17社の信用リスクが“極めて大きい”と評価され、中国アルミニウム(Aluminum Corporation of China Limited)、中国中鉄(チャイナレールウェイ)、中糧(ちゅうりょう)集団、大唐グループ、山東鋼鉄など33社の信用リスクが“非常に大きい”、22社が“比較的大きい”、27社が“中位”と格付けされ、中石油集団と中国移動通信だけが信用リスクが“極めて低い”と評価されています。
スタンダード&プアーズはさらに企業の業務状況を“卓越”、“優れている”、“極弱”など6つのランクに分けています。中国平煤神馬能源化工集団(CHINA PINGMEI SHENMA GROUP チャイナ・ピンメイ・シェンマ・グループ)、淮南鉱業集団(Huainan mining industry group ワイナン・マイニング・インダストリー・グループ)、冀中能源集団(JIZHONG ENERGY GROUP ジージョン・エネルギー・グループ)や上海久事公司(Shanghai JiuShi Corporation シャンハイ・ジョウシ・コーポレイション)の業務状況は“弱い”と評価。大部分の企業の業務状況は“一般”や“比較的良い”とされています。
同時にスタンダード&プアーズの報告は、中国資本銀行が過去の金融危機期間中に大規模な貸付を行ったことで貸借対照表にもたらした深刻な損害がまもなく表れてくると記しています。
サウスカロライナ大学 謝田教授
「中国の私営企業、中小企業は中資銀行の融資を受けることが難しいです。一方、中資銀行の融資を得られる国営企業には現在巨大なリスクが現れています。次に目にすると思いますが、このリスクは直接中資銀行に転嫁されるでしょう。中資銀行と国有企業は実際には繋がっており、運命を共にしています」
スタンダード&プアーズ金融機構評級主管の廖強(りょう きょう)さんはメディアに対し、この先、中国資本銀行の不良債権は増加するだろうと示しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)